草を刈るのではなく、根っこから引っこ抜く除草バイブレーターを買ったので、そのレビュー。
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買った製品
- ムサシ 充電式除草バイブレーター WE-750
製品の主な特徴
- 草を刈るのではなく、根っこ周辺の土を震わせることで根っこごと引っこ抜く
- 本体内蔵の充電池で稼働するので、電源を気にすることなく作業できる
各特徴に関する使用感
除草能力について
手やスコップを使って根っこから除草するのと比べれば、メチャクチャ楽に除草出来る。 ただ、詳細は後述するが、いくつかの要素が関係して、一回の充電で除草出来る範囲はたぶん思っている以上に狭い。 もちろん草の状態やその他諸々のコンディションも影響するが、自分の感覚では畳一枚から畳二枚分ぐらいの広さの除草が限度になる。 自分は草刈り機を使ったことがないが、たぶん草刈り機と比べたら一回で処理できる広さは相当狭いと思われる。
ざっくり言うと、手とスコップ使って 1, 2 時間死ぬ気で雑に草を抜くところを、除草バイブレーターであればそこそこの体力で 2, 30 分程かけてキレイに除草出来る感じ。
後、補足として、土の乾き具合も結構作業に影響する。ベストなのは、乾いている状態。土を震わせることで土と根がすぐ分離するので、除草しやすい。 逆に土が濡れて粘土状になっている場合は、なかなか土と根が分離せずに除草効率が下がってしまう。
地面にブレードを刺して耕すような方法なので、多少石が敷き詰められている地面でも問題なく機能する (ブレードが刺されば OK)。
なお、根っこから抜き取るので抜いた草自体は生え辛いと思われるが、新しい草が生えてくるかはまた別の話なので、一か月経っても復活しないとかはあまり期待しない方が良いかもしれない (自分の所は新しい草が結局生えてきた)。 ただ新しい草はそこまで根を張ってないはずなので、初回に比べれば再度除草するのはそこまで大変ではないと思われる。
振動について
製品のそもそものコンセプトが「フルわせて抜く」なので、振動とそれに伴う音は、相当なものがある。 バッテリー的にそもそもそんなに長時間作業できないこともあり、音に関しては時間帯さえ選べば問題ないかと思うが、振動に関しては何も対策しないと相当キツイ。 たぶん電池が切れるのが先か、自分の手がまともに動かせなくなるのが先かぐらいにはキツイ。 自分の場合は、耕うん機用に買って結局使ってなかった以下の防振手袋を使ったが、これを使うと、使わない時と比較して明らかに手が疲れなくなって、電池よりは自分の手の方が保つようになった。
正直なところ、本製品の使用時は、振動対策の手袋は必須だと思う。
安全性について
一応、刃っぽいブレードを使うが、土を効率よく震わせるのが目的であって手が切れるような刃ではないので、稼働中に多少手が当たっても平気なぐらいには、危険が少ない。 例えばこれがチェーンソーとかだと、場合によってはただの怪我じゃすまない場面も出てくると思うが、この製品に関してはそんな致命的なことは起こりえないので、相当雑に使える。 どちらかと言うと気になるのは、前述した振動の方。
バッテリーについて
一回の充電でどれぐらい稼働するかはもちろん使い方にもよると思うが、普通に使うと 20 分から 30 分位しか使えない。たぶん、思っている以上に短い。 そして、充電に関しては残念ながら時間がかかり、電池切れ状態からだと満充電まで 4 時間ぐらいは必要。 後、本体が熱い状態だとそもそも充電が機能しないようなので (分からなくもないけど)、夏場の暑い時だと熱が下がるのをまず待つ必要がある。 そういう状況なので、一日に使えるのは 2 回ぐらいが限度と思われる。それなりの広さの除草をするのであれば、その点を考慮した計画が必要。
稼働時間について
上述したようにバッテリーの保ちは短いが、そもそも体と言うか、除草バイブレーターを持つ手にかかる負担が半端ないので、自分としては 2, 30 分しか使えないのはそこまで致命的なデメリットにはなってない。 もちろん、バッテリーが切れなければもう少しやりたかったのにとか思うこともあるし、長く使えるに越したことはないが、仮にこれが 1 時間使えますってなったとしても、身体的にそこまで続けられないと思う。 どちらかと言うと、困るのは充電時間が 4 時間もかかること。1 時間ぐらいで充電完了してくれたら、身体の休憩が済んだ頃によし次行きますか、って出来るけど、4 時間となるとそういうスパンで作業は出来ないので、自ずと一日で除草出来る範囲が限られてしまう。
自分の使い方
本製品的に作業で真価を発揮するのは、「根周辺の土を震わせることで、土から根を分離させて根っこごと引っこ抜く」場面なので、対象が大物の場合は引っこ抜く草を決めて、その根だけを対象にピンポイントで除草バイブレーターのブレードを刺して除草するのが結果的には効率よく除草出来ると思う。そこまで大物じゃない、且つ草だらけで対象がこれと決められない場合は、耕うん機的に何も考えず端から除草バイブレーターをかけるでも OK。
対象が決まっている場合、自分のやり方としては左手で対象の草を軽く引っ張りつつ、引っ張ることで根が張っている位置が分かるので、そこに右手で持った除草バイブレーターのブレードを刺して、後はブルブル震わせて根が抜けるのを待つ。根の張り方によっては一方向からだけだと抜けない場合もあるので、その場合は三方向ぐらいから刺して震わせてあげれば、大抵の草は根から引っこ抜くことができる。
自分の場合は除草バイブレーターを持つ右手には前述の振動対策手袋をして、草を持つ左手には普通の畑仕事用の手袋をはめて作業している。
耕うん機的に対象の草を絞らず端から土を震わせていく場合は両手で持って対応。
総評
草刈り機とかに比べたら除草出来る範囲は狭いんだろうけど、自分の場合はそこまで広い範囲の除草が必要ではないこともあって、本製品には非常に満足してる。 これがなかったら庭の除草、諦めてただろうなぐらいの感じだけど、今なら庭の除草ぐらいなら 30 分かけてパパっとやっちゃいますよと言うことができる。 振動がネックだけど、それ以外は危険性もなく雑に使えるのもポイント高い。
敢えて不満点を挙げるとしたら充電回りだけど、それも上述した通り、除草バイブレーターを持つ手の疲れ的に長時間作業できないことを考えると、許容範囲かなと思っている (充電時間だけかな、明確な不満点は・・・)。
手とスコップで除草している人には、お手軽に使えてお勧めの一品です。
補足
テレビで紹介されて注文殺到しているらしく、2024/8 時点ではすぐに手に入れるのは難しい状態の様子。 同じコンセプトの製品が他にはないのも、大きいのかもしれない。